こんにちは!
トレーナーの淺野です☺
「トレーニングした日にお酒を飲んだら、せっかくの努力が無駄になる?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
結論からいうと、お酒を飲んだからといってトレーニング効果がすべてなくなるわけではありません。
しかし、飲酒量が多くなるほど、特に「筋肉をつける」「トレーニングからしっかり回復する」という目的にはマイナスの影響が出る可能性があります。
今回は、研究でどのくらいの変化が確認されているのかを見ていきましょう。

① 筋タンパク質の合成が低下する
筋トレ後は、筋肉を修復・成長させるために「筋タンパク質合成」が活発になります。
ところが、運動後に大量のアルコールを摂取した研究では、この筋タンパク質合成が大きく低下しました。
ある研究では、筋トレと有酸素運動を行った後に、体重1kgあたり1.5gのアルコールを摂取。
70kgの人であれば約105gの純アルコールに相当し、かなり多い飲酒量です。
その結果、
タンパク質+アルコール:筋タンパク質合成が約24%低下
炭水化物+アルコール:約37%低下
という結果が報告されています。
さらに、タンパク質を一緒に摂取していても、アルコールによる低下を完全には防げませんでした。(PubMed)
つまり、
「筋トレ後にプロテインを飲んだから、お酒をたくさん飲んでも大丈夫」
とは言い切れません。

② ただし「筋力が24〜37%落ちる」という意味ではない
ここは非常に重要です。
先ほどの「24〜37%低下」は、筋タンパク質合成の測定値です。
「筋力が37%落ちる」
「筋肉が37%つかなくなる」
という意味ではありません。
実際、運動後の飲酒について調べた系統的レビューでは、筋力・パワー・筋持久力・筋肉痛などについて、アルコール摂取による明確な悪化が確認されなかった研究も多くあります。(PubMed Central (PMC))
また、別の研究では、運動後に体重1kgあたり0.5g程度のアルコールを摂取しても、筋肉痛による筋力低下に明確な差はみられませんでした。(PubMed)
つまり、
「飲酒=翌日のパフォーマンスが必ず大幅に低下する」
という単純な関係ではありません。
③ 問題は「量」と「タイミング」

研究では、アルコールの摂取量によって影響が変わる可能性が示されています。
運動後の回復を調べた研究では、使用されたアルコール量は体重1kgあたり0.6〜1.5g程度と幅がありました。(PubMed Central (PMC))
一方、スポーツ選手を対象としたレビューでは、運動後に飲酒する場合、体重1kgあたり0.5g程度であれば、回復に与える影響は比較的小さい可能性が示されています。(PubMed)
例えば70kgの場合、
0.5g/kg → 約35gの純アルコール
となります。
純アルコール35gは、ビール5%なら約700mLに相当します。
もちろん、これは「700mLまでなら安全」という基準ではありません。
あくまで研究上、比較的少ない量では影響が小さかった例がある、という意味です。
④ お酒は「睡眠」や「水分補給」にも影響する

飲酒の影響は、筋肉だけではありません。
トレーニング後の回復には、栄養だけでなく睡眠も重要です。
アスリートを対象とした研究では、睡眠時間を延ばしたり、昼寝を取り入れたりすることで、身体的・認知的パフォーマンスが改善する可能性が示されています。(PubMed Central (PMC))
そのため、飲酒によって睡眠の質や翌日のコンディションが悪化すれば、筋タンパク質合成とは別の経路からトレーニングの回復に影響する可能性があります。
また、脱水や体温調節、筋グリコーゲンの回復なども運動後のコンディションに関係します。(PubMed Central (PMC))
⑤ 「お酒を飲んだら筋トレは無駄」ではない
ここまで読むと、
「じゃあ筋トレした日は絶対にお酒を飲まない方がいいの?」
と思うかもしれません。
しかし、現時点の研究からは、少量の飲酒をしただけで、その日のトレーニング効果がゼロになるとは考えられません。
重要なのは、
飲酒量が多いほど影響が大きくなる可能性があること
そして、
筋肉を増やしたい人ほど、トレーニング後の回復環境を大切にすること
です。
特に筋肥大を目的としている場合は、トレーニング後の食事・タンパク質・睡眠を優先し、飲酒量を控えることが合理的です。
まとめ
お酒とトレーニングの関係を簡単にまとめると、
少量の飲酒
→ パフォーマンスや回復への影響は比較的小さい可能性
大量の飲酒
→ 筋タンパク質合成を抑制する可能性
大量飲酒を習慣化
→ トレーニング後の回復環境を悪化させ、長期的なトレーニング適応にも影響する可能性
という考え方ができます。
「お酒を飲んだら筋トレが無駄」ではありません。
しかし、せっかくトレーニングをするのであれば、トレーニングだけでなく、その後の食事・睡眠・休養まで含めて身体づくりと考えることが大切です!




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